「心理学」に出会うまで②
「自分の好きなことを仕事にする」
ひょっとしたらこれは大変聞こえのいい言葉かもしれません。
「仕事は辛く、耐えるものだ」
という思い込みをもってそれだけで仕事をするよりかは、
よほど自分のすることに向き合っているような感じもしないでもありません。
しかし、当時の私の「好きなことをする」は、現実逃避にほかならず、
狭めてしまった選択肢の中から、より凝り固まったというか、
一種の視野狭窄のような心理状態になっていました。
「自分は好きなことを仕事に選んだから、就活は失敗していない!」
自分を取り繕うために、そう必死に思い込もうとしていたのです。
そんな中で私は、サークル時代に少しかかわっていた舞台芸術の世界に身を投じて
行くことになります。その世界は、まさに職人の世界であり、生半可な気持ちで職場に向かっていた私には進歩が見られないまま、わずか1年半でその職場、その世界から逃げ出すことになってしまいました。
③に続く